今に始まった話ではありませんが、テレビ番組や雑誌でもいろいろな健康情報が人気ですよね。
エクササイズや栄養(サプリメント等)、睡眠などなど、いろいろなジャンルで、健康に関する情報があふれかえっています。
それだけ健康に関する情報への関心が高いということですが、あまりの情報量の多さに、何が本当に効果的なのか理解しきれない人、またやることが多かったり、細かすぎたりして実践まで至らない人、かなりいらっしゃるのではないかなと思います。
ある意味では、「情報コレクター」になっているだけで、健康にはまだまだ到達できないという人もいるかもしれません。
わたしも整体・カイロプラクティック業に携わる中で、最終目的は「皆が健康になり、喜びを得る」ということかと思っています。
ですので、今回は本当の健康を手に入れるための“健康情報の取り扱い方”についてお伝えしていきます。
●健康とは主観的なもの
そもそも健康的とは何を指すと思いますか?
世界保健機関(WHO)では、
“健康とは身体的・精神的・霊的・社会的に完全に良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない。”
と健康の定義をこのように発表しています。
この言葉が適切かどうかはいろいろと意見があるかもしれませんが、
「たんに病気あるいは虚弱でないことではない」という言葉に注目してみてください。
わたしも日々、カイロプラクティックや整体業に従事しています。
わたしの院に初めて来院される方のほとんどは、痛みを取り除きたいという方ばかりです。
それはそうですよね。痛みって、本当につらいものですし、早くなんとかしたいという気持ちもよくわかります。
でも、痛みが取れたからといって、では健康になったかというとそうとは限りません。痛みが取れたあとも、何らかの理由で、前向きな気持ちになれない方もいらっしゃいます。
健康とは、「心」と「体」の両方がプラスの状態であることです。
またもう少し付け加えれば、他人との関係、つまり広く社会や、自分の所属するコミュニティーのなかで居場所がある、そんな社会的にも自分の状態がプラスになっていることも含まれていると思います。
そして、それらプラスの状態はなにか検査器具で調べられたり、他人に決めてもらえるものではなく、自分のこころ、つまり主観で感じ取ることでしか判断できません。
つまり、病気かどうかは機械で調べられることが多いですが、健康かどうかは機械ではそう簡単に調べられないということです。
自分の感じている幸福度にも影響されるでしょう。
このように、健康は主観的なものであるとするならば、人それぞれに健康の定義は違ってくるはずです。
五体満足でも健康を感じられない人もいるでしょうし、
体のどこかに欠損があったとしても健康を感じられる人もいるでしょう。
日常生活を平穏に送れることを健康と感じる人もいれば、
より積極的にスポーツを楽しんだり、活発に動けることを健康と感じる人もいるでしょう。
人それぞれが目指すものも違ってきますし、楽しみや喜びを感じられる状態も違うので、このような違いが出てきます。
そういうところからわたしの考える健康とは、「心」や「体」などのバランスが取れていて、かつ喜びや充足感を感じ取れる状態のことなのかなと思います。
●健康情報に絶対はない
このように健康とは主観的なものだと考えているので、万人に効果がある!というものはいまだにないのでしょう。
また日々いろいろな研究などから新しい健康情報も世に出てきますが、そもそも科学的な情報というものも不完全な人間の頭や手法によってひねり出されているものなので、数年たてば新情報がでてきて、過去の情報が誤っていたなんていうこともよくあることです。
そういうことからも、健康情報に絶対的なものはないという前提のもとで、情報収集をするべきかなとわたしは思っています。
特にあまりにも他の考え方や知識を否定するもの、偏った見方に陥りがちなものには、注意したほうがいいでしょう。
何事にもバランス感覚が大切で、「そういう考え方もあるんだな」とか、「この部分はいいな」というように、少しずつ自分の生活に取り入れていくくらいでまずは十分な気がしています。
また過度に不安をあおるものにも注意が必要でしょう。それよりも、自分のこころや気持ちをワクワクさせたり、リラックスさせたり、そんなものに関心をもつことが、自分の健康につながるように思います。
わたしも整体・カイロプラクティックの視点からアドバイスする際には、「バランス感覚」を大切にするように心がけています。
エクサカイロプラクティック院
杉本