冒頭からひとつ質問させてください。
あなたは、今このページにたどり着いたわけですが、
そもそもどのようなキーワードで検索されて当院のホームページを見つけましたか?
なかには「カイロプラクティック」で検索された方もいるかと思いますが、
多くの方は「整体」で検索したのではないでしょうか。
一般に日本では整体という言葉がなじみがあり、
広く定着していますよね。
しかし当院は「整体院」ではなく、「カイロプラクティック院」と名乗っています。
それを知った方からは、
「ここは整体院とは違うのですか?」
「整体とカイロプラクティックはどう違うのですか?」
とよく尋ねられます。
今回は「整体」と「カイロプラクティック」は違うのか?
この点についてお話したいと思います。
カイロプラクティックについて
カイロプラクティックはアメリカ発症の施術法です。
1895年(明治28年)にD.D.パーマーという施術家によって創始されました。
ちなみにカイロプラクティックという名前はギリシャ語由来の造語で、
カイロは「手」、プラクティックは「技術」を意味しています。
整体の歴史
次に整体の歴史をみてみると、
カイロプラクティックが誕生した明治時代よりも後、
大正時代に生まれた言葉であるといわれています。
大正時代に野口晴哉という施術家がいました。
彼は多くの施術家を集めて体の研究をしていたのですが、
その中にはカイロプラクティックを学んだ方たちも多かったようです。
のちに野口先生は「整体操法」という名前で施術法をまとめたのですが、
カイロプラクティックやオステオパシーなどアメリカ由来の施術法に
大きく影響を受けたといわれています。
これは通称・野口整体とも呼ばれ、
そこから「整体」という言葉が世間に浸透していったと言われています。
整体について
- カイロプラクティックやオステオパシーといった欧米由来の施術法
- 日本古来の武術をルーツにもつ活法やそのほかの施術法
- 中国から渡ってきた伝統的な施術法
- 電気治療や光線治療など器具を使った施術法
など、、、
これらひとつひとつを指していたり、
また施術家の先生方がそれぞれ独自にミックスしたりと、
人によってはすべて「整体」と呼んでいます。
カイロプラクティックも「整体」に含むと考えている人もいますし、
整体は日本人が編み出した施術で、カイロプラクティックはアメリカ由来の施術、
そのように厳密にわけて考えている人もいます。
今のところ法律的に決まっているわけではないので、
わたしは人それぞれ自由に呼んでもいいとも思ってはいるのですが、
どちらかというと後者の考え方で、
あえて「整体院」ではなく「カイロプラクティック院」と名乗っています。
それはあるリスペクトからなのですが、、、
再度カイロプラクティックの歴史に戻ってみます。
カイロプラクティックの歴史
D.D.パーマーなどカイロプラクティックの初期の時代の先生方は、
人に施術を行うことだけでなく、教育に力をいれていきました。
アメリカのあちこちに学校を建てて、
学問として学べるようにきちんと体系を整えていきました。
そして科学的な研究にも力をいれていき、
本当にカイロプラクティックは効果があるのか
国の研究機関とも協力しながら調べていきました。
ここにはたくさんの人が関わり、
時間もお金も労力も相当かかったのですが、
それから100年以上経って、
世界的な機関であるWHO(世界保健機関)もカイロプラクティックを認め、
全世界に普及していきました。
※いまではWHOはカイロプラクティックとは、
- 4200時間以上のカイロプラクティック専門の大学教育
- 1000時間以上の臨床研修
これらを修了しないと正式なカイロプラクティックとはいえないとも提唱しています。
わたしもたくさんの素晴らしい整体の先生方を知っていますし、
カイロプラクティックと整体どちらが優れているとか、
そういうことは言うつもりはありません。
ただ、カイロプラクティックの初期の時代からたくさんの人たちが関わって、
残した功績をきちんと後世に残すこと、
それがまた日本の医療や代替医療の発展につながるとも考えていて、
「カイロプラクティック」という名称をこだわって使っています。
最後に
長々と話してしまいましたが、
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
整体とカイロプラクティック、
それぞれ違うと思っても、同じと思ってもかまいません。
ただ、今回お伝えした話を頭の片隅にでも残してもらえるとありがたいです。